立花 空葉

　「こんにちは、空葉といいます。初めまして……ですよね？
　良かったら、この後一緒にカフェでお話しませんか？　貴女の事、教えてください」
　
　優しくお淑やかなお嬢様。
　運命の日（ドゥームスデイ）まで、ごくごく普通の女学生だった。
　穏やかな日常はその日を境に砕け散った。
　
　混乱の中で両親や友人を失い堕天使（ヴァニタス）となる。
　この時に髪と瞳の色が変わり幻想因子（アルヴィオン）の特徴が表出した。
　
　現在は天使への敵意を胸に秘め、いつも穏やかに柔らかく微笑んでいる。
　酷く伸びた長いモラトリアムの中、かつての幸福を僅かでも謳歌しながらK.Y.R.I.Eの職員として活動している。
　
「明日には死んでしまうかもしれないのですから、楽しめることは楽しんでおくのが一番です。
　死に損なってここまで来た私が言うと説得力ありませんか？」
　
　戦闘は薙刀による白兵戦で叩き潰すパワースタイル。
「意外とパワフル……ですか？　そうかもしれません。
　恥ずかしながら、天使（イレイサー）の天冠（ハイロウ）を叩き割ってやった確信がないと不安なのです」
　理由を問えばそう困ったように笑って答えてくれることだろう。
　
　趣味は珈琲。これがないと眠れない。