また、ひとひら。
最終決戦の舞台となった渋谷の街に、白い白い
雨が降る――
「
いわしちゃんさぁ」
たくさんのぬいぐるみを従えて、星河 綺羅々(
r2p000053)は肩を竦めた。
「このままあたしら邪魔して暴れてるだけだと、コスモスとか言うのが爆発してしょっぺぇ~雨がメチャクチャ降るよ。東京のすぐ横は海じゃん。降りだしたら多分キミの大事ないわしもいっぱい傷つくよ、それでいいの?」
それってキミの望む事? そう問いかけつつも、死なないように響かせるは福音。
しんしんと雪。
――雪。雪永 千詠子(
r2p001295)に縁のあるもの。だけど、
こんなふうに何もかもを傷つけるものはいただけないから。
「……雪合戦、ね。いーよ、遊ぼうか。きみが全力なら、こっちも全力で相手してあげる」
あたしだって、出来るコトなら……誰も、倒したくなかった。そんな思いを携えて、千詠子は歌う。それは
雪を解く、春を迎える為のメロディ。
一方での乱痴気騒ぎ。
サーカス団を前に、神代 くるみ(
r2p000888)はゆるりを首を傾けた。
「ひどい顔してますね。あなたたちがいる場所がサーカスです。違いますか?」
折角のフィナーレなんだ、白けた顔なんて似合わない。できるだけ派手にできるだけ楽しく、できるだけ思い出に残るように。くるみは軽やかに宙を舞う。ここは全部、彼女のステージ。
「ほら、あなたのドキドキ……ぜんぶ私にくださいね?」
目を逸らすことは厳禁だ。
「
覚悟を決めているのはいいが、君達のような若い者は生き急ぐ必要ないものだよ」
なんて。ナハト(
r2p002000)は説教を噤もう。
「生憎と僕等は君達のことを何一つ諦めてはいない、悪いが最後まで僕達と足掻いてもらおうか。気味が悪いと思ってくれて別に構わない、そう思われるのにはすっかり慣れてしまったからね」
だから、無理して受け入れようとしなくてもいいんだよ。影の、あるいは血の色をした漆黒の大鎌を、振り上げる。
「
死ぬ定めだからこそ、自分の宿敵を獲りに来ましたか。ええ、ええ。素晴らしい。個人的には共感しかありません。――が、我々は此処で退場する訳にはいきませんので?」
厭味ったらしいほど瀟洒に、ユアー ヴァレンタイン(
r2p000991)は細剣を構えた。死の降る世界を駆け抜けよう、喰らいついて逃さない――突き出す、
刃。
「捨て身とは好感が持てますね。復讐や腹いせと言ったものはそうでなくては」
このひとときを忘れまい。
「
あなた達の演奏、きっと忘れませんわ!」
シンディー・"ヒンキーパンク"・フォーサイス(
r2p000146)は、奏でられる旋律を記憶に刻もう。
「沼の底――いえ。ハッピーエンドの先まで、あたしが連れていきますから!」
どうか、愛と平和の道行きを歩めますように。物語の最後はハッピーエンドがいい。それがどんなに難しくても、シンディーは手を伸ばしたい。掲げるランタンは、幸せの鳥の色をして煌めいた。
――そうやって焦がれ妬かれながらも、前を向いていた。
バッドエンドという"失敗"の集まりであるシンディーには、正直に言うと、ハッピーエンドがどんなものかわからない。破滅への道、バッドエンドへ行き着く術なら、幾らでもわかるのに。
でもだからこそ。もう止まることなど許されないひとりぼっちの虚勢が、死ぬほど辛いことは、痛いほど分かるから。
「
あたし、あなたに最後に逢えてよかった」
見据える。
「これは、貴女の罪に対する清算」
ケイレブ・ミア・チェザーティ(
r2p000314)は、
魔女へと指鉄砲を向けた。
「残念ですが、貴女はここでお終いです。魔女らしく処刑といきましょう」
見逃すわけにはいかないから。何としても、ここで食い止めねばならないから。
その手に現れるは、ひとつの拳銃。向けられる銃口は、ぴたりと狙いから逸らされない。照星を隔てて、彼我の視線が結ばれた。
「もう二度と災厄が芽吹くことはない。罪深き魔女よ、安らかに眠れ」
引き金を引く。
白い雪を切り裂いて、
銀の弾丸は――
全ての魔女に安らかな眠りを与えるのだ。
――カタルモイにてリミテッドクエスト、『スナーク狩りの空』が開始しました……!
命空骸戯 - 旧展示場要塞システム/ゲイム・ルール
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