諏訪に吹き荒ぶ雪風の唸りは、嘆きの慟哭にも似ていた。
――
泣いて何が変わるのか、と。
ケイ・アッシュ・クラフト(
r2p002557)は
そう思うから、禍神のしみったれたツラをぶん殴りに来たのだ。
「目を覚まさせてやる、ですよ」
伝えて、解らせてやる。……それが、大切な者達に置いていかれた者同士にできる、唯一のことだから。
吹雪が奔る。
ならば東雲・愛里珠(
r2p000413)は、手にした刃で斬り裂くのだ。
「全く寒いね。ちゃっちゃと進みたいんだが……寒さの原因がやる気満々かい」
赤い瞳が見据える先に、
凍れる姿の禍神が。その威圧に愛里珠が退く気は欠片もない。
「やるってんなら、力ずくで通らせてもらうよ!」
「目を覚ましてもらおうか!」
命と云う名の華を散らして。アダマス・逆叉(
r2p001637)は握り込んだ拳を巨木の禍神へ叩き込む――
枯れ枝殺すに刃物は要らぬ。護るべきものを護る為、アダマスは戦うことを迷わない。
「ソヨギが俺を信じて此処へ呼んでくれたなら、守り抜かなきゃ漢じゃねェだろ」
優しい風の精霊を護るべく立ちはだかり、ハンス シュミット(
r2p004621)は盾となる。仲間が信じてくれる限り、ハンスは絶対に倒れない。その不屈の意志を灯火に変えて、この
吹雪の世界に何度だって火を灯す――
「私……邪魔なものを排除することでしか見出せない未来を、大好きって言えないと思うから」
花と笑って、歌を歌う。ラゼンシア・ブルー(
r2p007778)はその声に、優しい春を思い描く。この
冴ゆる夜に終わりを。どうか幸せな未来を。
「後で借りはちゃあんと返して頂きますからあ。今はたーっぷり恩に着て下さいねえ」
蟲の翅を翻し、トコヨ(
r2p000124)は禍神へ含み笑う。きらきら瞬く鱗粉は、この冬の戦場でダイヤモンドダストもかくやと輝いた。
なんだか儲かりそうな雰囲気ならば、トコヨのやる気も二倍三倍だ。
「
こんな仕打ち、酷いですわ。好きで呪いたい訳でもないでしょうに……!」
妖精であるシンディー・"ヒンキーパンク"・フォーサイス(
r2p000146)にとって、この陰なる夜の冷たさはひときわ心に沁み込んだ。恨み妬み嫉みに心を掻き毟られる苦しさならば、嫌というほど知っているから――
「あたしが皆さまのことを掬い上げるから。どうか、どうか挫けないで。幸せになって」
掲げるは青く優しい灯火。幸せを願う輝き。
今こそ、呪いに囚われた精霊達を救おう。
この諏訪の地に、春を呼ぼう。
「欠片は、諏訪が好きだよ。訪れるたびに好きになった。だから、ここも、ここに住まう精霊や神霊たちも、みんなを助けたい。力になりたい」
暗澹たる白さの中で、千の輝きをもたらすのはルネ・ストラヴィス(
r2p005463)。煌めく玻璃の身で敵意を寄せて盾となりながら――そも体は、心は、砕けない。春を願う祈りは、どこまでも美しく。
祈りは力になるのだと。ルネは、ここへ来てから知ったから。
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