シーズンテーマノベル『初夢見るならサンタと共に!』
商品概要:シーズンテーマノベル
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基本価格 100RC~ |
景品
シーズンテーマノベル限定アイテム『モカのよくばりセット(新年)』
サンプルSS:『行け! 鷹! はばたけ!』
登場NPC:藤ヶ崎 モカ(r2n000009)
緩やかに降る雪をモカは嫌いではない。
なんだか、冬がやってきたと実感できて心が躍るのだ。積もったならば雪だるまでもつくろかな――千手観音の氷像でもセントラルカテドラルの前に建造しておこうかな――なんて、下らない事ばかりを考えながら眠りに就く準備をする。
「もういくつねるとくりすます、おしょうがつにはフライドチキン、おせちにいれましょローストビーフ♪
なすびの官女とかがみもち♪ はやくこいこいトナカイさん♪」
作詞・藤ヶ崎 モカ!
――だなんて、可笑しな曲を添えながらひらひらくるくると踊るような足取りで彼女はホットミルクの入ったマグカップをテーブルに置いた。
マシロ市にやってきて初めてのクリスマス。後方支援員として尽力してきた日々を思えばこの一年の流れは早かったような、長かったような、たこ焼きを焼いているときに今か今かと丸めては少し早かったかと悩ましく思うような言葉にし難い時間が流れていた。
聖夜位は静かであって欲しい。なんなら、正月は笑って迎えたいし、初詣だってバッチリ決めたい。
「さあー、明日は何をしようかしら?
大きな靴下を準備して置いて、サンタさんを待つ為にここに入って眠っちゃおうかしら! うふふ、なんちゃって」
頬を緩めた彼女はサンタクロースなんて信じちゃいない。けれど、サンタクロースを信じた不利をするのは好きだった。
大好きなクリスマスを思えば、偶には少女らしい可愛げに身を包むのも悪くは無い筈なのだ!
クリスマスパーティーの準備はばっちりしっかり行なっておかなくちゃ。そうだ、鮭を食べるかチキンを食べるかは占いでもやってみようかしら。
なんて、独り言を繰り返しながらモカはホットミルクを飲み干した。
「はあ、あったかい! うふふ、明日が楽しみね。何があるかしら。
できればとーっても良い日になるといいなあ。ここまで独り言だったからペットでも買おうかしら?」
ほんわかとした様子で布団へと滑り込んだ彼女の見た夢は正月とクリスマスとその他諸々が一斉にやって来てそれはそれは盛大で素晴らしい出来事を演出してくれるような……そんなものだった。
願わくばアオハルらしいクリスマスと新年がやってきて、アオハルガールとなりえるように――なんて、サンタに願っても彼も裸足で逃げ出してしまうのだろうけれど!