シーズンテーマノベル『アカシアの道』


商品概要:シーズンテーマノベル

商品 説明
対応商品一覧
  • テーマノベル
  • テーマノベル(複数人)


発注可能クリエイター
  • ゲームマスター
  • ノベルマスター

基本価格 100RC~

商品概要
 本商品は『キーワード』を指定して発注するSSとなります。
 シナリオコンテンツでは描ききれないお客様のストーリーを『キーワード』を添えてゲームマスター、ノベルマスターに発注することができます。

 『キーワード』がいずれか一つは含まれていれば内容はどの様なものでも構いません。
 季節もキーワードさえ含まれていれば無視しても構いません。
 また、発注時にキーワードを必ず指定する必要もありません。

 今回のキーワード:『』『新緑』『ティッシュ

日程
・受付:6/1~6/30の8:00
・締切:7/31
・公開:順次公開

プレゼント
本商品の受注が確定したキャラクターには、記念アイテムが自動配布されます。
※本キャンペーンでは1PCにつき1つのみアイテムが配布されます。


景品


 シーズンテーマノベル限定アイテム『友愛のアルストロメリア』
 花が咲き綻ぶように笑おう。囀る鳥たちのように沢山の話をしよう。【シナリオ時、初対面の相手と打ち解けやすくなります。】



サンプルSS:『アカシアの道』

登場NPC:梧桐 紫恵那(r2n000219)、粟飯原 琥珀(r2n000235

「シェナ、いつか海を見に行きましょう」
「海?」
 粟飯原 琥珀(r2n000235)が子供のように笑って言った。
 コケてしまった梧桐 紫恵那(r2n000219)の膝を、くしゃくしゃに丸めたティッシュに着けた消毒液で洗い流して、ぺたりと絆創膏を貼り付ける。
 少しだけ染みた消毒液のピリリとした痛みだって話しかけられていたから気を逸らして気にならなかった。
 単語としてしか知らないその場所は沢山の水が揺れているのだという。それに隔たれて、ずっとずっと向こうに別の国や町があるなんて言われてもこの頃のシェナにはピンと気やしなかった。
「はいっ。海です。きっと夏が良いですね。
 綿菓子みたいな入道雲と、蒼く何処までも抜けていく空、ゆっくりと波を打つ水面、風が伝えてくる潮の香り。
 きっと、その全部がシェナにとっての初めてで、シェナにとっての驚きの体験になってくれるはずです。
 あぁ、日焼け止めは忘れないようにしましょうね、貴女の綺麗な肌が赤く痛そうに熱を持つのは見たくないのです」
「でもどうして急に……」と呟くシェナに「貴女には色んな物を見て欲しいんです」と琥珀は微笑み言う。
 海を見に行きましょうなんて、きっとそれが貴女の本当に言いたい事ではなかったのだろう。きっと、痛みから気持ちを逸らして少しでも痛くないようにしてあげようなんていう優しさでしかなかった。
「はい、これで手当ては終わりです! 安静にしないといけませんね」
 柔らかく笑った琥珀がシェナの頭を優しく撫でた。くすぐったくてけれど心地よく髪を梳いた貴女を、この頃は未だ少しだけ背の高かった貴女をシェナは見上げて、そんな琥珀は不思議そうに微笑む。
「ありがとう、琥珀」
「ふふ、どういたしまして」
「でも、夏は外に行きたくないわ。暑くて嫌になっちゃう」
「うーん、それはそうですねぇ……熱中症対策も日焼け対策もちゃんとやらないといけませんから」
 少し拗ねたように言ったシェナに琥珀は目を丸めて、少し悩ましそうに笑った。
 いつかの春の終わり、夏がやってくるある日のことだった。

 ――ねぇ、シェナ。いつか色んな所を見に行きましょうね。
 この街はとても心地よくて、楽しくて、けれど少しだけ狭いから。
 いつか貴女が何処までも広くて羽ばたいて行けるこの世界を見れるように。
 その時は、私が案内してあげます。

「――うそつきなお姉ちゃん」

 歯車だけ残して、煙みたいに消えてしまった貴女。
「マシロ市に行ったら海が見れる。楽しみね」
 それでもきっと、この残された歯車と一緒になら何処にだって行ける気がして。

(キーワード:雲、ティッシュ)
(SS執筆:春野紅葉