
2024/04/01 -刻陽大附属中
「えー、うぉっほん! 重大発表があります!」
胸を張ってそう言った忍海 夏帆(r2n000020)に微笑みを返した木ノ崎 美夢(r2n000053)は「何かなあ」とわざとらしく答えた。
コンビニエンスストアで大量に購入したポテトチップスや菓子パン、それから煎餅――これは神寺 一弥(r2n000019)のマイブームである――は刻陽大学附属中学校生徒会室のテーブルの上を占拠している。
「そんな勿体ぶらなくっても知ってるよ」
「あ~~?」
「こーら、一弥くん。いいじゃない。夏帆ちゃんだってうきうきしてたんだよ。
それに、一弥くんだって変なジュース選んでたじゃない。美味しいの? 桜塩麹豆乳バナナハバネロ味」
「……それ復唱して美味しいと思った?」
「思わなかった」
スナック菓子を囓りながら「なんか適当に選んだんだよ」と一弥はぼやいた。
今日は昼から皆で入学式の準備兼お花見をしようと決めていた。
刻陽大学附属中学校の前には広々とした公園があり、桜の隠れた名所として知られていた。
誰も来なければ生徒会室で四人だけ。誰か来るなら生徒会室の外でレジャーシートでも敷いて皆でお花見をしようと決めて居たのだ。
――けれど、その前に嘉神 ハク(r2n000008)が「妹が産まれるから少し遅刻する」と連絡してきたのだ。
深夜帯の連絡に一弥はそれはそれは困惑した。美夢に「大丈夫かな」「なんて声かける?」なんて相談し続け、合流後も気が気が無い状態で不思議なドリンクを購入したのだ。
「一弥さんも気を遣ってくれてたんだね、ありがとう」
「フツーっしょ」
「……うん、無事に産まれました。メイっていうんだ」
「あ~~~!!!!! それを言おうとしてたのに~~~!!!!!!」
ぎゃあと大きな声で騒いだ夏帆に「うっるさいな」とハクが眉を顰めた。一弥は「そっか」と呟いてから購入してあったアイスココアの封を開ける。
「まあ、何より」
「本当だね。これから忙しくなるねえ、お兄ちゃん」
美夢がにっこりと微笑めばハクは緩やかに頷く。
これから四人も中学校三年生になる。生徒会はハクが中心に会計の美夢と書記の一弥がサポートをしてくれる。
庶務ですと言い張る夏帆はその持ち前の明るさで各部活動との折衝などをしてくれるだろう。
受験生になるのは少しだけ不安だけれど、それでもこの一年が楽しみで仕方が無い。
「あっ、皆だ! おーい、お花見しにきた?」
夏帆が勢い良く窓の外へと飛びかけた。
「夏帆ちゃん、誰か居た?」
「うん! 生徒 さん!」
手を振った夏帆が一弥を、美夢を、はくを振り返って。
「ほら、皆の所に行こう!」
※一日限りの不思議な夢が始まりました――
※本日は『2024年4月1日』『天使が訪れなかった日』となります。
※4月1日~4月2日の0時まで全ての「天使化」「不明」「死亡」状態が解除されます。
(4月2日になると再度「天使化」「不明」「死亡」状態へと順次戻ります)
※4月1日限定のショートシナリオ『2024/04/01』が開始されました。
※4月1日限定のシロトーク『2024/04/01』が開設されました。
(『不思議な2024年』として扱われます。その為、ロストエイジも参加可能です)
