
2024/04/01 -光の海に
「またその写真見てたんだー」
身を乗り出して東雲・雪乃(r2p000535)が声を掛ければ「よく撮れてるでしょう」と神代 くるみ(r2p000888)は揶揄うように笑うのだ。
「雪乃もそれ待ち受けなのによく言うなあ」
雪乃の頬をつんと突いた桃園 さくら(r2p000909)の悪戯めかした微笑みに雪乃が唇を尖らせて。
三人の夜の街の冒険は少し背伸びをしたものだったけれど。
過保護な兄はくるみとさくらが一緒なら少し遅い時間になったって安心だとそれ以降も三人で遊ぶ機会を与えてくれている。
「次……、動物園でしたっけ?」
「そう。あー、でも、くるみちゃんも雪乃も受験があるから夏になると忙しくなるかなあ」
一つ年上のさくらは高校生になる。大学附属の中高一貫校でそのまま進学することを選んで受験という悪夢からは逃れたけれど。
「何か、その時間を共有できないのは寂しいね」
「えっ、寂しいの?」
「そうだよ。寂しいもんだよ。1年上ってだけなのにねー」
さくらはぎゅっと親友を抱き締めた。その様子を微笑ましく見て居るくるみをちょいちょいと手招いて。
「くるみちゃんもぎゅーってしよう!」
「え、え」
「私のぎゅーを嫌がらない人は居なかった!」
可笑しそうに笑ったさくらにくるみと雪乃が顔を見合わせた。
「そういえば、春斗君は動物園一緒に来ないのかな?」
「お兄ちゃん? えー、誘うの? ……それなら、他の人は……?」
「ちーちゃん」
「二人とも誘いませんか? 動物園なら皆一緒の方が絶対楽しいと思うし……」
次の約束は沢山あるに越したことは無い。それに、雪乃は兄とさくらの間に流れるとびっきりドキドキする関係性をよく知って居るのだ。
「お兄ちゃんはさくらに免じて誘いましょう~」
「そ、その言い方ぁ」
「ああ、そうでしたねえ、そうでしたぁ」
「くるみちゃん?」
三人は可笑しそうにころころと笑い合う。
――だって、これから沢山の出逢いと楽しみを重ねていける。
2024年4月のスケジュールはまだ空っぽ。これから何をするかの作戦会議を三人でしているのだもの。
「ねえ、次はどこにいく?」
決まってそういうのはさくらの役目。
「このままお花見? 夜桜とか!」
「春斗君、怒らないかなあ?」
「呼び出してみるかなあ。バイト終わってたら来てくれるかもだし! ね、くるみちゃん」
「そうですねえ、雪乃さん」
「もーー!」
拗ねた恋する乙女を揶揄う友人は4月1日に「お花見」と可愛らしく書き加えた。
※一日限りの不思議な夢が始まりました――
※本日は『2024年4月1日』『天使が訪れなかった日』となります。
※4月1日~4月2日の0時まで全ての「天使化」「不明」「死亡」状態が解除されます。
(4月2日になると再度「天使化」「不明」「死亡」状態へと順次戻ります)
※4月1日限定のショートシナリオ『2024/04/01』が開始されました。
※4月1日限定のシロトーク『2024/04/01』が開設されました。
(『不思議な2024年』として扱われます。その為、ロストエイジも参加可能です)
