あなたもわたしも大大大吉


「いぬどし!」
「いぬどし!」

 わんわんわん。

「……まあ、跳躍者あーし的には2026年うまどしなんだけど」
 犬耳カチューシャをツンとつついて、ローズ・アミシア(r2p000753)は小さく笑う。
「あ~、跳躍者フレッシュの皆さんは干支の感覚が違いますもんねえ」
 去年はとりヘビで、コカトリス年なんて言われてたとか言われてなかったとか。トコヨ(r2p000124)は一間、考えて。
「ということはあ、今年は犬と馬で……イヌタウロス年ですかねえ?」
「イヌタウロス……」
 上半身が犬で、下半身が馬……なのか? トンデモUMAを想像するローズの傍ら、トコヨは「イヌタロス、商標登録しましょうかねえ」なんて商魂逞しく。

 と、まあ。

 大破局という災禍に始まり、直近では第五熾天使決戦という瀬戸際を乗り越えて。
 2054年――人類は今年も無事に『今年』を迎えることができた。
「新年あけまして」と古来からの言葉テンプレがあるが、その言葉の重みが随分と増してしまったものである。

 ――で、あれば、この迎えた新しい年を祝おうじゃないか。
   大人も子供も、猫も杓子も、座敷童も虫神も。

「お正月っておめでたくって、座敷童リビングアゲアゲギャルとしてはそわそわしちゃうね!」
「ええ、私もお正月は好きですよお。
 笑みを弾ませるローズの一方、トコヨはニタリと口角をつった。お正月のアゲなムードは、人々のお財布の口を緩ませるからだ。
「ぜ~んぶハッピーでイイコト書いてある大吉確定おみくじとかあ、儲かr……人気出ると思いませんかあ? 確定ガチャが嫌いな人類なんていませんよねえ?」
「……それはおみくじとして意味があるのかな……?」
「座敷童のおすみつき! って売り文句でえ」
「おすみつけないからね?」
 もう、と相変わらずのトコヨに苦笑をこぼして。
 さて気持ちも新たなお正月、何をしようか。どうすごそうか。
 初詣? ショッピングストリートの初売りセールへ? テレビをつければ元旦スペシャルがやってるし、おうちでゴロゴロ寝正月ってのも贅沢だ。人によっては……お仕事かもしれないが。

 そんな、銘々の、2054年の始まりの日。
 どうぞ今年もよろしくお願いします。

     能力者の皆様、O.R.A.C.L.Eです。
     新年のお賽銭に関しましての連絡をお持ちしました。
     また、イベント告知回覧用資料となっております。
     ――以上、確認をよろしくお願いいたします。お雑煮の味噌を決定しました。餅の形について検索中……。

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