鎌倉守護結界防衛報告書01


 2053年、1月。年明け間もないK.Y.R.I.E.のレイヴンズたちは、ついに鎌倉に存在したという人類拠点との接触に成功した。
「その最初の仕事が、周辺地域での討伐になるなんてね。けどモヒカンバイクと指揮官天使って組み合わせは、クセはあるけどマシロ市の近くでも見る敵よね」
 ウルリーカ・ニルスドッティル=光明院(r2p003861)は帰還した氷取沢拠点のブリーフィングルームでモニターを眺めていた。
 大天使『波間のアーブス』を討伐してきた夜神 ステラ(r2p002295)と、『コレクター』イルーホークの一団を討伐した恵井 饋(r2p001896)が共にモニターを見る。
「鎌倉の人達は私達に好意的でしたね。できることなら今すぐにでも市内を案内したいって態度でしたよ」
「けど鎌倉を覆ってる結界に認められなきゃいけないから、周辺の天使やサヴェージを倒してほしいってお願いだったよね! けど……」
「せやな。今回は怪しいところが多いねん」
 中湊咲 氷慧(r2p001706)がバッサリと言った。氷慧たちが請け負ったのが特殊な状況での天使討伐だったからというのもあるだろうが、それを差し引いても、である。
 池を囲む荒野での天使討伐を終えた氷鉋 晶(r2p000337)と、大天使アミダとブラッドロータスの討伐を終えたファルマ(r2p000798)も椅子に腰掛けてそれぞれの作戦結果を眺めながら呟いた。
「それでも、生き残った人達がいるのは本当みたいだし。それに、天使がいるならなんとかしないとね! ただでさえこんな世界になっちゃってるんだもん」
「その通り、だね。天使がいるなら倒さないと。その方針は一致してるんでしょ?」
「大体鎌倉のコたちみんながみんな怪しいってわけじゃないわよ。真剣なコだっていたわ」
 天使アルゴ・ソティラスの一団に勝利して帰ってきた鈴・カーネイション(r2p005336)は優雨という少女のことを思い出していた。
 桜庭と共に天使の一団の討伐を終えたばかりのサジー(r2p003507)がばちんと手を叩いてみせる。
 その様子に、皆の視線が集まった。
「とにかく俺らがやることはシンプルだ! 敵がいれば殴る! 殴られたら殴り返す! 試練だのなんだのと関係ねぇ!」
 怪狸や狸火、さらにはそれを守る天使たちを倒す任務を受けていたアヤメ(r2p003353)も腕組みして大きく頷く。
「まったくその通りなのだ。何が来たってアヤメたちが負けたりはしないのだ!」
 ひとまず今のところ作戦に支障は無い。どの作戦も順調に敵を倒し、無事に帰還したものばかりだ。
 この調子でガンガン行こうぜという言葉に、皆はそれぞれ同意するように頷きを返すのだった。