敗者たちの見た光


 何を失った。
 何を忘れた。
 何を。
 何を――。
「まぁ、あなたはわからないのね。哀しいことだと思うわ」
 そんな風にドロシー・リデル(r2p004663)は言った。
「……でも、私たちの友達たちが、それを探しているの!
 ええ、だから、あなたたちに、邪魔させたりしないために――!」
 何を探しているのか。
 誰を探しているのか。
 
「マカルガのデータベースも、欠けブランクがあります」
 あるいは、『Prince Charming』倉田 エル(r2p003443)はそういった。
「……信じられませんね。
 とはいえ、これが異常だと理解できることは救いです」
 機械すら誤魔化した権能チカラを、覚えている者が居る。
 ならば君たちならば、なんで僕たちが、
「多分……あれは、繋がりです。
 騎士たちが、揃いのものに祈りを託すような」
 セレーネ・ローザ・フォレスティ(r2p000402)は、そんなことを言っていた。
 繋がり。
 絆とか。
 そういうもの。
「そがん、そがん身になるんが望みだったんか?
 誰かに弄ばれるこつが厭かけん力ば求むっとじゃなかが?」
 そんな風に、悔しがるように、ナンナイナ・キムラヌート(r2p001109)は言葉を紡いでいた。
 何を望んだのかも覚えていない。
 いや、何かを望んだことは覚えている。
 それは――。
「片割れが死んで、何かを作りましたか?」
 そう尋ねた、有繭 鬼一(r2p000018)の言葉のように。
 何かを作り上げたかった。
 
 でも――。
 
 もう、頭の中にも、何処にも、君がいない。
「ねぇ、何か思い出した?」
 蘇芳 菊蝶(r2p000425)が、そんなことを尋ねた。
 なにも思い出せない。
 それが悲しい。
「ああ、随分と所在なさげだ、ナイズ!
 アンタはもっとこう――自信もってなかったか?」
 周防・智也(r2p000651)の言葉に、そうだったかもしれないとうなづき――。
 大天使、ナイズは。
 その最期にきっと、何かを見たのだろうか。


 ※力天使『    』との戦いが進行しています!
・*+.Autumn Novel Campaign.+*・

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