刻陽学園には『幼稚舎』『初等部』『中等部』『高等部』『大学』『大学院』などが存在している。
入学資格者は異能者に限らず、一般生徒も数多く在籍している。教員等の職員も同様である。
刻陽学園の生徒や学生のうち『ヴァニタス』『イレギュラー』『オルフェウス』といった能力者の多くは、十歳になると同時にK.Y.R.I.E.にも所属することになる。
卒業者の進路は多くの場合K.Y.R.I.E.やその協力企業、軍である他に、学園の教員や職員となる者も居る。
刻陽学園とは
刻陽学園は神奈川県マシロ市に本部を置く、2036年に創立された日本の公立学園。
マシロ市の教育を一手に引き受け、幼稚舎から大学までの一貫教育を行って居る。
また、都市内情勢を鑑みて庇護者を喪った乳幼児の保護・養育を行なう乳児院を設立する事で人口減少に対するアプローチも行って居る。
学園敷地は広く、『学園都市』と称される事もある程に数多くの教育棟や施設を有する。
寮や食堂などの他、研究棟や工場、運動施設に加えて射撃場や火力演習場の他、医学部付属病院も保有している。
また各種設備は大破局前の水準を維持または発展させており、在学生の待遇は2050年代現在においては破格と言える。
来歴
神奈川県旧横浜市中区の南西部(最寄り駅は磯子区根岸)に所在した私立『刻陽大学』を公立化させ再建した学園である。
古くは寛政八年(1796年)に開塾した武蔵国六浦藩の刻陽塾等旧私塾の流れを汲み、明治十六年に現在の場所へ移転した。
私立『刻陽大学』は一貫教育の方針を固め平成九年に中等部・高等部を設置しており、再建前に着用されていた制服を現在も再現し中等部・高等部の制服として使用している。
理念
天使特別対策室『K.Y.R.I.E.』の人材を育成し、人類の安全を守り、未来を切り拓くことを理念としている。
また『学生らしい青春を』という基本教育方針を持つ。
学園生活
年配者にとって旧来の学校との最大の違いは、シラバスへ記されるように今や日常となってしまった戦闘行動の有無よりも、『修学旅行が存在しないこと』と言われている。
とはいえ市の外周部で行われる課外実戦訓練とそれに伴うキャンプ合宿などは、生徒達にとっては『林間学校』や『臨海学校』のように、ある種の非日常的な楽しみでもある。
『学生らしい青春を』という教育方針に則り、出来うる限りは旧来の学生生活が再現されている。
年間行事
月 | 行事予定 |
---|---|
4月 | 着任式/始業式 入学式 生徒総会 新入生オリエンテーション(部活動紹介) |
5月 | 春の遠足(課外実戦訓練) |
6月 | プール開き 球技大会 林間学校(キャンプ合宿) |
7月 | 期末考査(中、高、大) 夏期休業開始 |
8月 | 臨海学校(キャンプ合宿) 夏期休業終了 |
9月 | アガルタ研修会(やさいをたべよう!) 刻陽学園祭 |
10月 | スポーツ大会(運動会) わくわくハロウィンパーティ-(幼、小) |
11月 | マラソン大会 |
12月 | 期末考査(中、高) 冬季休業開始 クリスマス会(幼、小) |
1月 | 冬季休業終了 校内進学模試(進学対象者) |
2月 | 生活発表会(幼、小) 学年末考査 |
3月 | 卒業式 修了式、離任式 春季休業 |
※学校行事は追加、統合される可能性あり。
乳児院
各種戦闘で保護者を亡くした乳児の保護・養育を行なっている他、幼稚舎への進学を控える3歳未満の幼児(K.Y.R.I.E職員や軍人、各種協力企業の所属者の子)の保育を行なっている。
孤児院としての役割を果たしており、多くの幼児は初等部への進学の際に『学園寮』への入寮を行なう為、非常に入れ替わりが激しい。
幼稚舎
一般的な幼稚園及び保育所と同様に、小学校就学前の子供を保育および教育し、また保護者への子育て支援を行う。
また子供達は異能への安全な接し方や、初歩的な取り扱いについても学ぶ。
初等部
カリキュラムは旧時代における一般的な小学校と同様の教育や行事が行われている。
混迷極まる時代においても、未来の希望である子供達は非常に大切に扱われる。
また普通科予備教練として戦闘実習訓練も開始される。
十歳までは予備隊だが、十歳からは実戦が想定されている。
高学年は、同級生などが戦闘での死傷により、徐々に居なくなりはじめる時期でもある……。
中等部
カリキュラムは旧時代における一般的な中学校と同様の教育や行事が存在する。
普通科教練である戦闘実習訓練は高度なものとなっていく。
兵科毎の選択授業も登場する。
多くの子供達が、今や絶望に満ちた日常の中で、多感な時期を過ごす。
高等部
カリキュラムは旧時代における一般的な高校と同様の教育や行事も数多く存在するが、授業はより実践的な内容となっていく。
戦闘訓練を重視する普通科、工学等の知識や実習を重視する工廠科、要塞建築技術等を学ぶ芸術科、及び実際の臨床も行う医療科が存在する。
また各科は各種指揮官を養成する特進クラスを有する。
大学
カリキュラムは旧時代における一般的な各種リベラルアーツ教育の他、軍事戦闘や工学、魔術や医療などについて先進的かつ実践的な教育及び研究が行われている。
初めの二年間は一般教養を中心に戦闘技術等を幅広く学び、三年次からは専門的な教育に移る。
また多くの場合は最終年次に、更なる専門的な各研究室(ゼミ)を選択することになる。内容は剣術研究、砲撃研究、精霊研究、錬金術研究、ルーン研究など多彩かつ豊富である。
学部については、医学部医学科・薬学科のみ六年制。他は四年制となっている。二年制の短期課程は一般的でないが、個々人の特別な事情に寄って組み込まれることもある。
教育学部及び医学科・薬学科は必要とされる教育課程の研修は敷地内の施設を利用し行なわれるため、即戦力を育て一貫した教育を受けられると学生達には評判である。
大学院
大学院(修士課程および博士課程)については、実践的かつ高度な専門性が尊重される気風がある。
学生が望めば協力企業へのインターンやK.Y.R.I.E.及び軍部との協力研究が行える。
これは旧社会と比しても顕著な傾向と言える。
『刻陽学園生徒学友会連合』ブラックシープ
初等部から高等部の生徒会、及び大学内から選抜された学生達による学友会連合。
ブラックシープのメンバーは在学中から準士官として扱われ、K.Y.R.I.E.の指揮系統に一定の権限を持つ。
現在の『学友連合会長』は嘉神ハクが在任しており、『刻陽目安箱』に投函される要望を元にした学友会運営が行なわれている。
カフェテリア Wing'n Things
通称は『羽カフェ』。
刻陽学園の初等部から大学まで、そしてK.Y.R.I.E.を含めていくつか店舗が存在するカフェテリアの名称。学生達やK.Y.R.I.E.職員に提供される飲食物は無料だが、大破局前の水準と比較しても非常に洗練されている。本物の(合成でない)お茶やコーヒー(成人ならば酒類)さえも無償で提供されている。そのため学園やK.Y.R.I.E.への所属が破格の待遇である証左の一つとなっている。
中等部生徒の花祀あまねは『お供物』などと呼んでいるらしい。理由は学生達を日常的に送り出す先が、死傷を伴う戦場であるため。
刻陽学園学生寮
初等部から大学まで、多くの寮が存在している。旧時代のリゾートホテルのようなグレイス・リィン、和風民宿のような白浜荘や、瀟洒な洋館風の山百合館など様々。
一人部屋、二人部屋、四人部屋などが存在し、入室にあたっては子供達の希望が尊重されている。
例えばグレイス・リィンは個人のプライバシーと自由自律を重んじているため、一人部屋しか存在しない。対する白浜荘は古式ゆかしい学生寮を指向しており、寝室こそ一人毎だが他は共同スペースが多い。また男子禁制の山百合館は必ず二人一部屋で規律と絆を育むといった方針がある。
与えられる部屋は広く、大破局前の水準と比較しても非常に洗練されている。そのため学園所属が破格の待遇である証左の一つとなっている。
子供達は進学のたびに引っ越しを行う。上級生と下級生との間に個人的な絆や信頼関係が結ばれている場合、部屋の引き継ぎを希望するケースもある。
学生が自身達の日常生活におけるまとめ役として、寮長を選出したり引き受ける場合もある。
また各寮には寮母(寮監)が存在し、子供達の監督及び年少者の世話を引き受けている。
刻陽学園医学部付属病院
医学部は付属病院を有している。旧時代から存在する各種疾病の治療や研究の他、天使症候群の研究も行っている。またK.Y.R.I.E.所属者や学生達の入念な健康診断も担当する。
刻陽学園制服
初等部制服
初等部の指定制服。
生徒達の個々人の個性や所属などによって、自由にカスタマイズしている場合もある。
中等部制服
中等部の指定制服。
生徒達の個々人の個性や所属などによって、自由にカスタマイズしている場合もある。
高等部制服
刻陽学園指定体操服
刻陽学園の指定体操服。
生徒達の個々人の個性や所属などによって、自由にカスタマイズしている場合もある。
刻陽学園指定スクール水着
刻陽学園の指定スクール水着。
生徒達の個々人の個性や所属などによって、自由にカスタマイズしている場合もある。