
アーリーデイズ VI
『カフェプレジールにようこそ。ごゆっくりお過ごしください』
OPENの札が掛けられた小さなカフェでアルバイターの姫川 あつき(r2p001757)は待っている。
カフェプレジールは夜間はカフェバーとして酒類の提供も行なわれている心地良い場所だ。
店主である聡は強制的に亡き兄の忘れ形見をアルバイトさせていると言うが、あつきもそれ程嫌がっているわけではないのだ。
「いらっしゃいませ~!」
くるりと振り返ったあつきの朗らかな笑顔に出迎えられて、さて――メニューから何を選ぼうか?
「何か、この店で特におすすめの甘いものがあれば、それをいただきたいのですが」
「ん〜そうだなぁ……俺はショートケーキがすきだなぁ。あ、後はかぼちゃのケーキもおすすめなぁ!」
メニュー表を手にしたあつきに促されて弥樹 所縁(r2p001966)は悩ましげにメニューを眺める。
「では、ショートケーキと季節のフルーツジュースをひとつずつで」
そう告げて、真新しい手帳の背表紙を撫でた。メンバーズカード作成の個人情報には性別や年齢の欄を記入せず、そっとあつきへと差し出した。
カフェプレジールはメンバーズカードを作れば少しお得なサービスがあるらしい。
これから懇意にするならば、思い出のしなを作るのだって悪くはない筈だ。
「姫ちゃん、こんにちはー。入っても大丈夫?」
ひょっこりと顔を覗かせる古多恵 花見(r2p000256)を追いかけて甲斐 つかさ(r2p001265)は息を切らしてやってくる。
何時でも何処でもやってくる『
くるりと振り返った花見は「ごめんね、これからはそばにいるかちゃんと確認するねぇ」と肩を竦めて。
「だ、大丈夫だよー、花見ちゃん! そんなわんにゃんとかちっちゃい子供じゃないんだからー!」
けれど逸れてしまいそうだから。覚え書きをした花見へとつかさは慌てた様子で「大丈夫だよー!」と手を振って空いている席を探そう、と。
そのタイミングで二人に気付いたのは羽取・魅月(r2p000072)。
「あっ、はなみん! つかっちゃん先輩!」
「ミミちゃん!」
シロトークでは『@Mimi333』のアカウントで活動し、受験を乗り越えた少女は友人が多い。
折角ならば相席で。三人でも広々と座ることの出来るソファー席へと腰掛けて、メニューを共に覗き込む。
ぴょこりと可愛らしい兎の耳を揺らす朗らかな少女は友人との偶然の出会いに歓喜して、ふと隣の席から聞こえるあつきと所縁の話し声に耳を傾けた。
所縁が口にした「
そう、
ついつい、反応をしてしまったのだと魅月は照れ臭そうに笑った。
それに、『あつき』も響きが似ていると名札を指差す店員はこっそりとサービス品のキャラメルを差し出して。
「キャラメルだ~!」
喜ぶ女子三人にあつきはにんまりと微笑んだ。
皆で記入したメンバーズカードはこれから使用する機会も増えるだろう。小さなカードであったって、それはこの場所との繋がりだ。
「――それでは、ご注文をどうぞ」
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